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BESPOKED OSAKA メカ目線レポート by 大作

こんにちは!大作です。

先週末、全国から多くのサイクリストが大阪に集まりました。
僕もその中の1人。日本で初めて開催されたBESPOKED OSAKAに行ってきました!

BESPOKED / ビスポークドはハンドメイドバイクを中心に、様々な作り手やブランドが集まり、その中の人たちと直接会って話すこともできるショーです。ものづくりの情熱と、それをシェアするコミュニティの交流で会場は凄い熱気に包まれていました。

僕らのプロダクトブランドSimWorksも出店。こちらも大盛況で、3日間絶え間なく会話し続けてお客さんと深い交流を重ねることができました。ご来場ありがとうございました。

もちろん僕も(そしてサークルズスタッフは誰しも)絶対に行きたかったので、みんなでシフトをやりくりして現地に向かい、隅々までくまなくチェックしました。

その中から、今回メカニック目線で気になったアイテムや、個人的に琴線に触れたものを紹介します。

SILCA Protocol Tire

ポンプをはじめ、ツール、チェーンワックスなどで知られるイタリア生まれのブランド「SILCA / シリカ」。そのSILCAが初めて手がけた革新的と話題のタイヤが、今回のBESPOKEDにて展示、また多くのバイクに実装されていました。

シンプルなロゴや洗練されたトレッドパターンも目を引きますが、メカニックとして特に気になったのはビードとケーシング。

多くのロード・グラベルタイヤで使われているケブラービードに対して、SILCAはカーボン繊維を採用しています。

SILCAの説明では、ケブラーは水分を吸収して寸法が変化することがある一方、カーボン繊維は伸びや吸湿が少なく、タイヤの寸法を保ちやすいとのこと。リムとのフィットを安定させ、狙ったタイヤ幅を維持することにもつながるそうです。

パンク時のタイヤの脱着や再装着をどこまで助けてくれるのかは実際に使ってみないと分かりませんが、タイヤの寸法やリムとのフィットが安定することは、自分でトラブルに対応しなければいけないライドで心強い要素になりそうです。

実際に使ったとき、取り付けやパンク時の作業がどう変わるのか、ぜひ試してみたい一本ですね。

乗り心地にもこだわりがあり、グラベルタイヤのケーシングは、近年MTBでも採用が始まっている「ラジアルケーシング」に近い設計とのこと。路面の形状に合わせてしなやかに変形することを狙っているそうです。

舗装路を8割、グラベルを2割ほど走るような、日本でよくある使い方にも合いそうです。整備性も乗り心地も気になる一本。

実はSILICAクルーの一人Joshがひと足先に来日していて、先日一緒に走る機会があったので軽く乗せてもらいましたが(Thank you Josh!!)、軽さと適度なしなやかさが印象的でした。グラベルバイクでツーリングに出かけたり、日常でもなるべく楽に速く、それでいて乗り心地も欲しい!という方にはぴったりだと思います。

今後店頭で取り扱う予定なので、実際に使って改めてレポートしますね!!

CURVE CYCLING / Melbourne, Australia

ブースでまず目に入ったのは、この泥だらけのバイク。熱意をもって製品を説明してくれるスタッフと、寡黙なエンジニアの姿も印象に残っています。

十分なタイヤクリアランスに、数多く配置されたダボ穴。MTBとグラベルバイクの中間のようなジオメトリー。バイクの設計から、オフロードでの長距離ツーリングを想定していることが伝わってきます。オーストラリア発のブランドらしさを感じるラインナップでした。

このバイクは、「Race to the Rock」という、オーストラリアのウルルを目指してアウトバック(荒野)をサポートなしで3,000kmを越える距離を走るウルトラバイクパッキングレースで走った一台。彼らのフィールドのことを考えるとこの装備や仕様は納得ですよね。

中にはこんなアイテムも。

ベースプレートの下に取り付ける、ライトマウント兼ラックマウントです。

積載できる重量や取り付け位置には制限があり、どんな使い方にも対応できるわけではないと思いますが、既存のスペースを活用して機能を加える発想には学ぶところがあります。

SIGNIFICANT OTHER BIKES

MADEで知って以来、気になっていたSIGNIFICANT OTHER BIKES。

アシュリーは、友人の誘いをきっかけにピストバイクに乗り始め、メッセンジャーを経験。その後、UBIでフレームビルディングを学びました。

以前のMADEではフルサスペンションのチタンバイクを展示していましたが、今回はシングルスピードのグラベルバイクを展示していました。

シングルスピードに2インチ前後のタイヤを組み合わせたバイクは見たことがありますが、そこにグラベル用のフロントサスペンションを組み合わせたスタイルは、なかなか見かけません。

ニューヨークの街でメッセンジャーとして働き、自転車を通勤にも使ってきた経験。そして、現在暮らすコロラド州で、埃っぽい林道やシングルトラックを探検する楽しさ。その両方が、この一台に表れているように感じます。

彼女自身が「自分は業界の外にいる」と感じていることも、流行にとらわれず、自身の経験や考えを形にすることにつながっているのかもしれません。

今回のBESPOKEDで展示されたバイクやパーツは、それが生まれた土地の特性や走り方、作り手が大切にしてきたことが如実に表れていました。
世の中に溢れている自転車のフレームやパーツも、誰かの考えや思いがあって生み出されたものなので、この会場で展示されているものと根本は変わらないのかもしれませんが、作り手と製品、そしてユーザーの距離が極めて近いハンドメイドプロダクトは、その意思や思いがしっかり伝わります。そして、それに共感できるのであれば、スペックの良し悪し以上に、それは自分にぴったりのアイテムになるのだろうと思いました。

多くの作り手との出会い、熱意と自転車に対する愛を感じられた今回のBESPOKED。来年も開催されるそうですので次もぜひ、会場でお会いしましょう。

それでは!