“自転車屋が考える、服” Vol.7 雨の日 Style

6月7日、東海地方も梅雨入り。
いよいよ雨の季節がやってきた。

自転車屋で働いていると、「雨の日も自転車に乗るんですか?」と聞かれることがある。

もちろん、休日のライドなら基本は走らず、気が向いた時にだけということもある。

でも通勤となると割と自転車に乗る。

特に、平日は自転車、土日は地下鉄ということが多い。

平日の朝はたくさんの人が公共交通機関を利用する。
梅雨時期の朝の地下鉄はなかなか不快だ。

それなら多少濡れても、自転車で走った方が気持ちがいい。

だからこの時期も、雨の日だからといって必ずしも地下鉄を選ぶわけではない。

だからこそ、雨の日の服装には少しだけ自分なりの考えがある。

今回はそんな“今の僕が考える雨の日スタイル”についてお伝えしようかと思う。

雨を完全に防ぐことは考えない

雨の日の服装というと、

「どうやって濡れないようにするか」

を考えがちだ。

もちろんそれも大切なのだけれど、自転車に乗る時間が長くなればなるほど、完全に濡れないというのは意外と難しい。

外からの雨だけではなく、原因は自分自身の汗もある。

特に梅雨時期や夏場は、レインウェアの中で蒸れてしまうことが多い。

だから最近は、

「濡れないことよりも、濡れても快適でいられる方がいい。」

そんな考え方になってきた。

今の僕の雨の日 Style

Jacket 山と道 UL All Weather Jacket
Pants ASSOS Bib Shorts
Shoes BEDROCK SANDALS Cairn Evo
Sunglasses SMITH XC
Rain Pants Norrona Fjora Dri1 Pants

これが今の僕の基本スタイルだ。

山と道 UL All Weather Jacket

雨の日の主役は間違いなくこれだ。

特に蒸し暑くなるこれからの季節は。

とにかく軽い。

そして何より透湿性が高い。

梅雨時期や夏場のレインウェア選びで難しいのは、雨そのものよりも蒸れへの対処だと思う。

その点、このジャケットは長時間着続けても不快感が少ない。

もちろん状況によっては蒸れることもある。

それでも、これ以上に快適なレインジャケットはなかなか思い浮かばない。

雨の日だけではなく、普段のライドやハイキングでも使っているお気に入りの一着だ。

濡れてもいいパンツ

雨の日のパンツは、実は一つに決まっていない。

通勤時間や気温、その日の予定によって選んでいる。

より自転車に乗る時間が長い日はASSOSのBib Shorts。

濡れることを前提に考えれば、不快感は少ない。

言ってしまえば水着のような感覚だ。

また、同じようによく履いているのがPATAGONIABaggies Shorts

こちらは水着そのものと言ってもいい。

ライナー付きなのでそのまま履くことができるし、濡れることにもまったく気を遣わなくていい。

雨の日の通勤では、バッグの中に着替え用の下着とパンツを入れておき、到着したら着替える。

たったそれだけだ。

濡れないことを目指すよりも、濡れても困らない服を選ぶ。

梅雨時期の自転車通勤では、その方が快適なことも多い。

雨の日こそサンダル

同じ理由で足元もサンダル。

濡れることを前提に考えると、シューズの中がびしょ濡れになるよりも圧倒的に快適だ。

そしてサンダルといえば、やはりBEDROCK SANDALS

グリップ力、歩きやすさ、乾きやすさ。

雨の日でも安心して使える。

個人的には雨の日こそ、その良さを実感しやすいアイテムだと思っている。

サングラスは明るいレンズ

意外と重要なのがサングラス。

雨の日は暗めのレンズだと視界がかなり悪くなる。

路面状況も見えづらくなるし、車からの視認性という意味でも少し不安がある。

だから僕は雨の日ほど明るいレンズを選びたい。

SMITH XCのような薄めのレンズは、曇天や雨天でも視界を確保しやすく、とても使いやすい。

必要になったらレインパンツ

もちろん気温が低い日もある。

長時間雨に打たれ続けることもある。

そんな時にはNorronaのレインパンツを履く。

もう何年使っているかわからないくらい長く使っているが、いまだに現役。

雨の日の装備は足し算ではなく引き算だと思う。

必要な時だけ使う。

だからこそ長く使い続けられるのかもしれない。

雨の日の通勤も、雨の日のライドも、実はそこまで大きな違いはない。

ジャケットの中をメリノウールのTシャツやサイクルジャージに着替え、足元をビンディングシューズへ履き替えれば、そのまま雨の日のライドスタイルへと早変わりする。

通勤とライドを明確に分けるのではなく、その延長線上に自転車のある生活。

僕にとっては、そんな感覚に近いのかもしれない。

今、Circlesで揃えるなら

ここまでは僕自身が今使っているものの話。

では、もし今あらためてCirclesで雨の日のスタイルを組むとしたらどうだろう。おそらくこんな組み合わせになると思う。

Jacket 山と道 2026 UL All-Weather Hoody
Pants PATAGONIA M’s Baggies Shorts 5inch
Shoes BEDROCK SANDALS Cairn Evo
Sunglasses SMITH Syncline Asian Fit
Rain Pants MILESTONE Up-Swing Rain Pants

山と道 2026 UL All-Weather Hoody

今のUL All Weather Jacketに不満があるわけではない。

実際、梅雨時期や夏場でも蒸れにくく、今でも十分満足している。

それでも、もし今Circlesに並んでいる商品の中から新たに一着選ぶなら、山と道のUL All-Weather Hoodyが気になっている。

理由の一つは、二種類の素材を使い分けていることだ。

Greenの部分が耐水性に優れた生地、ブルーの部分が通気性に優れた生地となっている

雨を直接受ける部分には耐水性を重視した素材を。

背中や脇下など蒸れやすい部分には通気性に優れた素材を。

単純に防水性能を高めるのではなく、行動中の快適性を優先して設計されているところに惹かれる。

雨の日に自転車に乗っていると、不快なのは雨そのものよりもウェアの中にこもった熱や湿気だったりする。

だからこそ、この考え方にはとても共感できる。

もう一つ惹かれるのは、ジャケットではなくプルオーバーのフーディーであること。
フルジップのジャケットは便利だし、着脱もしやすい。でも、その一方でジッパーは雨の侵入経路にもなり得る。

UL All-Weather Hoodyは、あえてフロントジッパーを無くし、シンプルな構造を選んでいる。

その割り切り方がいい。

雨の日に必要な機能だけを残し、それ以外を削ぎ落としたようなデザインに、どこか道具としての潔さを感じる。

まだ実際に使ったわけではない。

それでも、今の自分が雨の日用の一着を選ぶなら、真っ先に候補に挙がるのがこのUL All-Weather Hoodyだと思う。

SMITH Syncline Asian Fit Matte Meteorite Crystal(CP Low Light Rose Blue Mirror)

もし、今Circlesで販売しているモデルの中から選ぶのであれば、間違いなくSMITH Syncline Asian Fit / CP Low Light Rose Blue Mirrorだ。

このレンズがとにかく明るい。それでいて見える景色は驚くほど鮮明だ。

実際に掛けてみると、雨の日や曇天時でも視界が暗くならず、むしろ見やすく感じるほど。

「雨の日でもサングラスを掛けたい」

ではなく、

「雨の日だからこそ掛けたい」

そう思わせてくれるレンズだと思う。

さらにフレームとレンズの間にベンチレーションを設けることで曇りにくく、フィット感も非常に良い。

そして何よりルックスが好みだ。

機能だけでなく、掛けたいと思える見た目であることも大切だと思う。

正直に言えば、今すぐ欲しいアイテムの一つでもある。

MILESTONE Up-Swing Rain Pants

MILESTONEのUp-Swing Rain Pantsが気になっている。理由はとてもシンプルで、軽くてコンパクトだから。

雨の日の装備は、使う時間よりも持ち運んでいる時間の方が長いことも多い。だからこそ、必要な時だけ取り出せることが重要だと思う。

Up-Swing Rain Pantsはポケットへ収納できるパッカブル仕様。
普段はバッグの片隅に入れておき、気温が下がった時や長時間雨に降られる時だけ取り出して履けばいい。

裾には大きく開く止水ファスナーが備わっているので、シューズを履いたまま脱ぎ履きできるのも魅力だ。

レインパンツは常に履くためのものではなく、必要な時の保険のような存在。

だからこそ、軽くて持ち運びやすいということは、とても大切な性能だと思う。

雨の日を嫌いにならないために

雨の日は誰だって快適ではない。できれば晴れていてほしい。

でも、自転車に乗る生活を続けていると、雨の日を避けられないこともある。だから僕は、雨の日でも乗りたくなる服を選びたいと思っている。

今年も梅雨が始まった。

満員の地下鉄を選ぶか、自転車を選ぶか。たぶん僕は、また自転車を選ぶと思う。

皆さんはどんな雨の日スタイルで過ごしますか?

AssosBedrock sandalsCategory:reviewPatagoniaSmithSmithopticsYamatomichi自転車屋が考える、服