Doppo MTB
ドッポ マウンテン バイク
Doppoシリーズ第3弾として開発が開始されたこのマウンテンバイク・フレーム、やはりこちらも「独り歩き」に特化したコンセプトを元に生み出されました。
「独り歩き」の中で最も重要な事、それはなによりも信頼だと思いますが、手厚いサポートを受けながら限界への挑戦をする閉ざされた現場と、自分の意志ですべてを決定し誰にも頼ることができない自由で開かれた現場には明確にその違いがあります。 Doppoフレームはこの明確に違いのある2つの現場をしっかりと理解して作るべきであると考えています。
Doppoをどう使ってもらいたいのか、どんな人たちがDoppoを信頼してくれるであろうか、そんな交差する会話の中から出た結論とは、先に上げた自由で開かれた遊び場の住人にどうすれば信頼を勝ち取ることができるのかということでした。 まず浮かび上がる大切なこととはそれがなるべく壊れにくいということ、そして万が一に壊れてしまっても直しやすいものであること、さらにはそれぞれの多様な個性や遊び方をしっかりとマシンが持つ拡張性能へとつなげることによって、より多くの人にとって信頼性の高いDoppoバイクが生まれると思ったのです。Doppo MTBのメインチュービングはDoppo ATBと同様に世界に誇るタンゲ社製の高品質クロモリスチール・チューブセットを使用、また現在のマウンテンバイクシーンの標準である44mmのヘッドチューブを選択することにより付属のリジットフォークだけではなく、お好みのサスペンションフォークを使用していただくこともできます。 また細部になりますがメカニックが調整がしやすいようにと考えられたユニークな形状のオリジナルディスクマウントシステムを装備しています。
加えて、フレームに設けられた通常のボトルゲージマウントとダウンチューブ下側に付けられた追加の3つ穴によって、キングケージ社のメニシングケージなどが設置可能、ツーリングなどに必要な道具を割り振ることで、自分自身を軽くすることができます。
この特徴はフロントフォークにもしっかりと表現されており、現状のバイクスペックに準じた上で専用設計で製造されたタンゲ製のオリジナルフロントフォークはバイクパッキングのスタイルでの使用時においてフロントラックを取り付けることも可能な設定になっています。 普段の探索ライドにおいて常に起こるオン・オフロードの繰り返し、それを問わずにただひたすら走り回ることがこの1本のフォークでカバーすることができます。
里山でのトレイルライドをより楽しく走りたいと考えたとき、サスペンションフォークが必要なサイクリストがほとんどではないかと考えます。 もちろんDoppo MTBはサスペンションを装着することも当然視野に入れて設計してあります。
120mm前後のサスペンションを取り付けることで、少し長めに設定されたリアバック、2.8インチまで飲み込むタイヤサイズとの組み合わせでトレイルバイクとしてしっかりと活躍することもできます。 バイクジオメトリーもリジットフォークを採用している時とほぼ変わらないように設計してありますので、サスペンションフォークとリジットフォークのどちらを使用していただいても大きな違和感なくご使用いただけます。そしていちばん大切なフレームの製造は、既存モデルのATBと同じく、生産県である愛知が誇るバイクフレームビルダーのシン・ ハットリの手によるもの。
1本ずつチュービングを切り出し、マイリングを行い、素材を壊すことがないように最良の火加減でゆっくりと溶接され、すべて彼の自社工房にて丁寧に仕上げられます。
経験を積んだ信頼できるバイクフレームビルダーの作る、信頼性の高い設計のフレームこそ、山や荒野などでの「独り歩き」の本質と向き合う世界では最高の相棒になりえるでしょう。
トレイルバイクとして生まれたこのドッポ MTBは突出した速さや激しいアクション性を追求するバイクではありませんが、マウンテンバイクとして、山の道具としての存在を基本にドッポシリーズのコンセプトである「独り歩き」を体現するための存在として、このフレームは常にあなたの冒険を支えてくれます。
現在のマウンテンバイクの世界は更に細分化が進み。
コレをするには、コレ。
アレをするには、アレ。
と何故かその専門的な性能だけが誇張、持て囃され、一般的には到底理解がしにくく、とても関わり難い専門的な世界になってしまっています。
最新技術とスペックのすべてを否定するわけではありません。
それが持つ効果には私たちサイクリストが胸躍るのも嘘ではありません。
ただマウンテンバイクが私達に与えてくれる楽しみの大きな部分は、その様なスペックや専門的機能では無いと私たちは思うのです。
本来のマウンテンバイクとは、道があれども無かれども、自分の意志と勇気さえあれば何処へでも進んでいける最高の道具としての存在であり、私たちにいつでも新しい夢を見させてくれ、その結果に胸を熱くさせてくれていたのでは無いでしょうか。
私たちが求める本質、自分のペースで自然と向かい合い、轍を踏みしめ、大きくゆっくりと呼吸をし、草木や生き物たちの音や声を聞くため、森や山へと分け入っていくための信頼に値する山の道具としてこのドッポ マウンテンバイクは生まれたのです。
【SIZE CHART|ジオメトリー】
M | L | |
Seat Tube Length C-T(mm) | 430 | 460 |
Effective Top Tube Length(mm) | 585 | 610 |
Reach (mm) | 413 | 436 |
Stack (mm) | 593 | 598 |
Standover 27.5x2.8"(mm) | 749 |
761 |
Head Tube angle (deg.) | 69.5 | 69.5 |
|
110 | 115 |
|
74.0 | 74.0 |
Chain Stay Length (mm) | 440 | 440 |
BB Drop (mm) | 60 | 60 |
Wheelbase (mm) | 1098 |
1123 |
主な仕様
- タンゲ社製クロモリスチール・チューブセットを使用
- 44mm ヘッドチューブ
- 軽量で強度の高いTIG溶接
- 推奨サスペンションストローク:27.5"用 120mmストローク
- 180mm ディスクローターまで使用可
- リア12mm×148mm BOOST
- Maxタイヤクリアランス:27.5×2.8", 29×2.4"
- 73mm JIS Threaded BB Shell
- シートポストサイズ:30.9mm
- シートクランプサイズ:34.9mm
- フロントチェーンリング シングル 34T迄
- シートチューブにステルスドロッパー用の穴あり
- ダウンチューブ下にエニシングケージ対応アイレット
- 前後スルーアクスル付属